嗚呼素晴らしき我が人生

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TFZ No.3 Tiのレビュー

今回紹介するのはTFZのNo.3 Ti


  ダイナミックドライバー (DD)を一基搭載した「1DD」イヤホンになります。価格はAliexpress (penon audio)にて299ドル、penon audioの販売サイトでも同額です。なお、+1ドルでexpressサービスを受けることができるので、早めに入手したい方は300ドルで購入することをおすすめします。また、最近ではAmazonでも37800円で取り扱われています。

  本製品は、TFZ  No.3の筐体をチタンに変えたアップグレード製品という位置付けです。しかしながら価格差は2倍以上で、アップグレードという言葉では収まらないレベルのもはや別物といって良いように思います。 (無印No.3については、量販店で試聴しただけのため、両者の比較の視点でのレビューは控えさせていただきます。)


◎外観面及び装着感等について

  筐体は全体的にシンプルかつ高級感があるシルバーで、顔が写り込んでしまうレベルで光沢感があります。フェイスプレートにTFZのマークと「No.3 Ti」の表記がありますが、これらはかなり控えめで、見た目の高級感を阻害することはありません。ただし、表面にかなり傷がつきやすい点には要注意です。通常の使用であっても小さな傷がついてしまうので、気になる方は何らかの措置を講じる必要があります。

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  筐体はチタン製であるためか重みがありますが、装着感への影響はわずかであると感じました。私は長時間使用しても耳に負担はありませんでした。個人差がある部分だとは思いますが、同じくTFZの人気商品である「T2G」よりもはるかに装着感は良く、無印No.3と同じような感覚で装着ができると思います (ただし、上記の通り無印に関しては試聴のみでの判断です)。音漏れは気にならないレベルで、公式の商品写真との違いはほとんどありません。

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◎音質面について (再生環境はOPUS ♯1S、イヤーピースはスパイラルドット++)

  音質面は、中低音域の厚さ及びキレ、スッキリと主張する高域、音場の広さが武器となっております。いわゆる「ドンシャリ」系に位置付けられるような派手めのサウンドですが、中低音域の厚さとキレはまさに「最強」という外なく、私はしばらく他のイヤホンの音を聴く気になれないほど感動しました。

  高音域は中低音域に比べれば特徴に乏しいですが、広い音場と相まって非常にクリアに響きます。ドラムのシンバルは聴いててとても心地が良いです

  中音域は非常に厚みがあり、かつキレもおざなりになっていません。バンドサウンド中心の曲ではギターが、ボーカル中心の曲では歌声が、ある種の生々しさを伴って鳴ります。広い音場との相性が抜群で、その音の響きは私が今まで聴いてきたイヤホンとは「格が違う」と感じざるを得ませんでした (高級機をまともに聴いたことがないというのもありますが…)。

  低音域も中音域同様、厚みとキレを両立させており、かつ深く沈み込みインパクトも絶大です。上述の繰り返しになりますが、私はこの中低音域の厚さとキレがとても素晴らしく感じました。

  リケーブルについては、手持ちのものを試してみましたが、付属の専用ケーブルに勝るものはなかったです。 (本製品の販売直後は、現在の専用ケーブルではなくTFZのTC-2というケーブルが付属していたようですが、ネットの評判を見る限りではこちらとの相性も抜群らしいです。)


◎総評

  デザイン、装着感、音、付属ケーブルのクオリティとどこに着目しても個人的には「最強」という言葉が最も適切であると考えます。3万円を超える価格であり、イヤホンが好きな方であっても決して安い買い物ではないとは思いますが、私は買って損することはまずないと感じます (もちろん好みの問題なので客観的判断はできません)。派手めな音が好きで3.4万円出してもよいという方ならマストバイと言っても過言ではないと思います。


※一点欠点?を挙げるなら、付属ケーブルのスライダーが全然スライドしない点です。基本リケーブルせずに使用することになるかと思いますので、この点がもの凄い気になる方は購入を見送った方がいいかもしれません。