CTZ 32BAのレビューに満たないレベルの感想
どうもこんにちは
今回紹介するのはCTZ 32BA
その名の通り、片側16BAの製品です。Aliexpressでの購入で、値段は約42500円でした。カラバリはありません。超多BA構成かつ見た目も悪くなさそうだったので衝動買いしました。この価格帯を無試聴購入してしまった自分に驚きですわ…
◎外観面及び装着感
紫色でグリッターなフェイスプレートはかなり美麗で、CIEMのオプションにありそうな感じですね。輝き具合も変にいやらしくなくてとても良きです。
シェルは16BA搭載の割にはコンパクトで、形状も耳にフィットする感じで非常に良い。イヤピを合うものにすればかなりの方が良好な装着感になるのではと思います。音漏れも問題はないと思います。
ビルドクオリティという面では、片側だけに気泡が入っていたりと、決して良い訳ではないです。この辺りは「中華イヤホン」という感じがしますね。私は全く気にしないタチですが、抵抗を感じる方の購入はオススメしません。また、2pin端子が左側だけ異常に硬く、リケーブルをする気が起きないレベルでした。おそらくこれは個体差なのでしょうが、このようなビルドクオリティのバラつきはある意味でギャンブル要素を孕んでくるので、この辺りの理解がない方は購入しない方が良いでしょう。こちらの点に関しては大雑把な私でも看過できないなという感じです。後述の通りリケーブルをしましたが、壊してしまいそうで色々試す気にはなりませんね。
◎音質面(FiiO M11 イヤピはAZLA sednaearfit light short)
音としてはまず声が出てしまうほどに広い音場が特徴です。私の愛機のAAW AXHカスタムもかなり音場は広いと感じていましたが、本製品はそれ以上に、水平的なイメージで広い音場が味わえます。バンドサウンドにおける演奏の空間表現が抜群で、没入感は最強レベルといってよいかと思います。
音質は、特に特定の音域を強調しないフラットな傾向です。全音域必要十分に鳴り、不満を感じることはないですが、逆を言えばドンシャリ傾向やどこか尖った音が好きな方は物足りなく感じると思います。また、多BAならではの音の濃さは十二分に感じることができ、フラットではありつつも厚みのある音で曲を表現してくれます。
解像度はかなり高く、音数の多い音楽も適切にさばいてくれます。箱出し段階では全体的にモヤモヤ感がありましたが、10時間程度のエージング+シリカゲルでの除湿(防湿?)でかなり音の輪郭がはっきりして「完全体」となりました。
リケーブルについては、付属のケーブルのクオリティが悪くないのもあり、必須ではないなという感じですが、私はNICEHCK GCT4にリケーブルしています。ボーカルの表現力と演奏のキレが増し、よりライブ感を楽しめるようになりました。おそらく他にも相性の良いケーブルはあるかと思いますが、上述の通り2pinが硬すぎるため色々試すことはもうしないですね……
◎まとめ
本製品は4万円台という値段で片側16BAというロマンを感じる音を楽しめるものとなっています。この価格帯になってくると「コスパ」という言葉がどこまで適切かわからなくなってきますが、少なくとも値段相応、人によっては値段をかなり超える満足度を得られると思います。しかしながら、ビルドクオリティという面を考えると、あまり他人にオススメできないというのも正直なところですね。音のクオリティは高いので、理解のある方は突撃しても良いのではと思います。重低音至上主義の気がある私は当初あまり好みの音ではないなぁと思っていましたが、数日使ううちに本製品の音場の広さの虜になっていました。無試聴購入ですが後悔はありません。
CTZには42BAという上位モデル(15万円程度)もあるのでいずれそちらも……という夢を抱いています。
ではまた、何かの着弾する頃に。