嗚呼素晴らしき我が人生

自分の思ったことを文字にする練習として諸々のレビューをしていきたい

耳、彩っていいすか?(BLON bl-05s)

こんにちは 今回紹介するのはBLONのbl-05sです。価格はAmazonで5500円程度の1DDイヤホンで、色はグリーンのみとなります。こちらもEasy earphonesから提供いただきました。私は前作のbl-05を聴いていないので比較の視点でレビューすることはできないと予め申し上げておきます。

 

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 筐体の色は特徴的なパステルカラーのグリーンです。色自体も好みは分かれると思いますし、パステルカラーによって(おもちゃ感)が多少出てしまってるので、この点でも好きではないという方が一定数いると思います。私服の85%が黒い典型的オタクな私にとっては、装着すればいい感じでファッションとしてのアクセントになるので、その点は結構気に入ってますね。筐体の収まりは良く、音漏れも並レベルといったところです。

 

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 音質面としては、中高域、とりわけ中音域を目立たせるようなバランスと適度なキレでクセがない音を出してくれます。ジャンル問わず楽しめる万能タイプですね。

 高音域はスッキリ見通しがいいですが、刺さりは抑えるよう意識されているバランスです。ドラムのシンバルなどでは響き感が適度に表現されて好印象です。後述の低音が若干控えめなことと見通しの良さから体感では高音域も前に出てると感じますが、実際はそこまで強調されているというわけでもないように思います。

 中音域もスッキリ感がありますが、高域よりも前に出ています。比較的音数が多い曲でもボーカルをはっきり聞き取れるので、jpopやjrockとの相性はかなり良いです。ギターの歪みや圧はそこまで得意でない印象で、デスコアなどの重たい音楽は管轄外という感じですかね。

 低音域については、量感や沈み込みは控えめです。この控えめ具合が全体のスッキリ感を引き出している感じで、スピード感のある曲やボーカル中心の曲においてその良さを低音で邪魔することがないです。他方で重たい曲は苦手ですね。

 本製品はリケーブル可能ですが、まずはイヤーピースを交換することをオススメします。付属イヤピはかなり音を粗くしている印象なので、イヤピ交換だけでかなり音の精緻さについての印象が変わるかなと思います。余裕があればリケーブルもした方がいいですね。情報量が増してもう1ランク上の音を味わえます。

 

◎まとめ

 本製品はパステルカラーでお洒落にキメつつも、スッキリしたバランスの良い音で万人にアプローチできるものになっています。jpopやjrockが好きな方にはかなりオススメできますし、デザインが気に入った方もマストバイといえるでしょう。優等生インフレを起こしているこの価格帯の中華イヤホンとしては埋もれがちかもしれませんが、確かな実力を持っているので是非手に取ってみてください。

 

それではまた

 

個人的殿堂入りアルバム紹介

こんにちは

今回は個人的にめっちゃお気に入りのアルバムを軽いコメント付きで紹介していきたいと思います。ジャンルはなるべく重ならないようにしたはず。

 

◎DANNY WORSNOP/SHADES OF BLUE

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イギリスの(元)メタルコアバンド、Asking Alexandriaのボーカルのソロ名義アルバム。音楽性的にはメタル要素は一切ないが(ジャンルでいえばブルースになるのかな?)、彼の歌唱力やセンスが150%発揮されている紛うことなき名盤。シンプルに歌が上手すぎて言葉が出てこない。聴いてくれ。

 

◎Asking Alexandria/From Death to Destiny

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イギリス(元)メタルコアバンドの3rdアルバム。これまでのエレクトロ+メタルコア的音楽性と上述のボーカルDANNY独特のセンスが内包された音楽性のせめぎ合いが見受けられる。両者の音楽性の違いが生む緊張感は背筋がゾクゾクするほどかっこいい。聴いてくれ。

 

DIR EN GREY/UROBOROS【Remastered and Expanded】

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日本のヴィジュアル系メタル/ロック(と便宜上位置付けておく)バンドの7thアルバムのリマスター&曲追加バージョン。ヴィジュアル、メタル、ハードコア等々の音楽性を全部鍋にぶち込んでチベット仏教的テイストで包みあげた化け物アルバム。リマスター以下略バージョンの方が曲のソリッド感が際立ち、メタル的なカッコ良さが強調されて個人的には好み。追加曲もアルバムとマッチしていて非常に良い。宗教的怪しさという雰囲気を味わうなら通常版の音作りの方がよいかも。どちらにしろ最高傑作なので聴いてくれ。

 

◎Unlucky Morpheus/CHANGE OF GENERATION

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日本のメロディックスピードメタルバンドの(東方アレンジアルバムを除いて数えて)3rd アルバム。これぞメロスピといったドコドコ+ピロピロな演奏にボーカルのハイトーンが突き刺さる、即効性最強クラスの作品。歌メロのセンスがめっちゃ良い。多分一曲目が好きなら収録曲全部好きになれるから聴いてくれ。

 

◎SUICIDE SILENCE/NO TIME TO BLEED

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アメリカのデスコアバンドの2ndアルバム。暴れ狂ったような突進から地獄の底まで引きずり込むがごときブレイクダウンに持ちこむ凶暴な音楽性が脳髄を焼き尽くす、控えめに言って頭がおかしいアルバム。これを聴いている間は確実に脳から危ない物質が分泌される。法規制されないか心配だから今のうちに聴いてくれ。

 

◎BUD VIRGIN LOGIC/Monologue

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アニメ化もしているサンリオの音ゲーアプリ「SHOW BY ROCK!!」に登場するバンドの曲を集めたミニアルバム。ヴィジュアル系に通ずる歌詞と音楽性、意外としっかりとしたバンドサウンドが印象的で、全曲非常に完成度が高い。アニメやゲームを知らなくても純粋に曲がかっこいいので聴いてくれ。

 

UVERworld/BUGRIGHT

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日本のロックバンドの2ndアルバム。1stや3rdあたりに比べてストレートな構成の曲が多く、「わかりやすくかっこいい」アルバム。アルバム全体の構成や雰囲気もよく考えられている印象で、私に「アルバムで聴く」ことの楽しさを教えてくれたのはこの作品だった。今やかなりメジャーなバンドで知ってる人も多いと思うので聴いてくれ。

 

◎Linked Horizon/進撃の軌跡

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Sound HorizonのRevoが他作品と「繋がった」楽曲を作る際に使う名義がこのLinked Horizonで、この作品はその2ndフルアルバム。進撃の巨人という人気漫画の世界を歌ったアルバムになっている。とにかくRevoの進撃愛が凄まじく、歌詞やメロディは当たり前として、曲中の細かいSEまでもがしっかりと意味を持って進撃の巨人の世界を表現している。多分彼を超える進撃オタクはいない。だってアルバム作っちゃうんだもん。進撃の巨人を少しでも知ってる人は絶対聴いてくれ。

 

◎amazarashi/夕日信仰ヒガシズム

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日本のポストロックバンドの2ndフルアルバム。とにかく文学的な歌詞とボーカルの力強い歌唱が印象的なバンド。ネガティブな切り口で展開する曲が多い中、本作は比較的前向きな曲が多い。それでもこのバンドが持つ言葉や曲の力は全く変わらず、聴く者をその世界に容易に引きずり込む。同バンドの他作品と比べてアルバム全体の雰囲気や作風が一貫している印象で、この点において本作品が同バンドの中で1番好きである。とにかく聴いてくれればわかる。

 

◎lantanaquamara/ランタナカマラ

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日本のポストメタル、ハードコア(最近はヴィジュアル、Jロックなどの要素も取り入れてジャンルとしてはこれ!と言いづらい)バンドの1stミニアルバム。歌詞の意味は難解だが、そこ言葉から溢れ出る世界観に包まれるのが心地いい。演奏は極めて理性的にバンド独自の世界観を構築している印象で、歌詞との相乗効果が半端ない。しっかりとした感想を構成するには語彙力が足りないので誰か一緒に聴いてくれ。

 

 

 

◎まとめ

全部聴いてくれ!!!以上!!!またな!!!

 

 

中高生時代は尖ってる方がモテるんだよな(HZSOUND 心鏡)

こんにちは

 

 今回紹介するのはHZSOUNDの心鏡です。1DDのイヤホンで販売価格はAmazonで約6000円です。こちらもEasy earphonsから提供いただきました。「心鏡」と聴くと、実家に貼ってあったカレンダーに「酒は人の心を映す鏡」と書いてあったのを思い出します。結論を先出しすると、本製品はお酒のように中毒性があり、かなりオススメできるイヤホンです。そういう意味でも「心鏡」という商品名はぴったりですね(強引)

 

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 筐体は鏡面仕様で、まさに「鏡」といった印象です。コンパクトなサイズで耳に収まりやすく、装着感はそこそこ良いですね。鏡面の宿命として、丁寧に扱っても小さなキズは結構ついてしまいます。コネクタについては、最近の中華イヤホンでよく見るCタイプ(qdcタイプ)ではなくフラット2ピンでした。

 

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 音質面は、全体的に見通しの良い高解像度で、音のキレと尖りが特徴的です。最近紹介していた優等生イヤホン達とはこの点が1番の相違点ですね。moondrop SSRやTINHIFI T2 plusが学年1.2番を争う勉強特化型優等生だとするなら、本製品は学年10番だけど殴り合いも強いタイプの優等生という感じです。

 高音域は高解像度かつ刺激的で、シャキンと刺さるようになります。私は高音域の刺さりが苦手なので、箱出し段階ではかなりキツかったのですが、エージングや後述のリケーブルでかなり良い塩梅になりました。最近の中華イヤホンは刺激が足りないなぁという方も満足いくのではないかと思います。

 中音域もかなりキレが良く、切り込むようなギターの表現はかなり上手いです。また、激しい演奏でもしっかり聴き分けられるレベルの解像度の高さも好印象です。ボーカルも埋もれずに鳴ってくれて、バランスの良さが際立ちますね。

 低域は控えめで、曲を支えるように鳴ります。この点はエージングで幾分か量感が増した気がします。スピード感のある曲にマッチする一方、デスコアなどにはあまり合いません。

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 イヤーピースについては、タイプの違う黒と白の2種類型付属します。個人的には白の方が音が滑らかかなとは思いましたが、どちらも音が粗く聴こえてしまうきらいがあるので、イヤピは交換をオススメします。私はfinalのEタイプを使用しています。

 付属の銀メッキ銅線ケーブルについては特段クオリティが悪いというわけではないですが、銀メッキではない銅線にリケーブルすることで高音の刺激を抑えることができます。高音の刺さりが気になる人は推奨という感じですね(上の写真ではeffect audioのaresIIに替えていますが、刺激が緩和されつつ全体的な音の輪郭や立体感が向上してかなり好印象でした)。

 

◎まとめ

 本製品は、全体的な解像度や音のつながりの良さ、及び各音域のバランスなどの点において、最近とてもレベルの上がっている5000円付近のイヤホンの中でも十二分に戦えているかなり強い製品で、音の尖りやキレという点で他製品との差別化もなされている印象です。最近似たような傾向のイヤホンばっかりだな〜と考えている方も、「お???」と思ってくれるような実力を持っているのではないでしょうか。オススメ度としてはかなり高いので、是非とも手に取ってみてください。

 

それではまた

いや、正直ナメてた(KBEAR stellar)

こんにちは。

 

 今回紹介するのはKBEARのstellarです。1DDのインナーイヤー型で、価格はaliexpressで約400円の超低価格帯イヤホンです。前回に引き続きEasy earphonesより提供いただきました。色は赤、白、青、黒(透明)、黒の5種類で、提供いただいたのは青色になります。

 

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 形状はよくあるインナーイヤー型という感じで、耳への収まりも普通といった感じです。特別な形状ではいので、およそインナーイヤー型は全て耳に合わない…という方以外はおそらく心配ないと思います。色については割と落ち着いた青色で、高級感こそないものの、オモチャ感も薄いので使いやすいですね。商品写真との差異はないです。

 

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 音質面(イヤーパッドなし)については、中低音域中心にそこそこの解像度とクリアさでエネルギッシュに鳴らしてくれる印象です。超低価格インナーイヤー型が既に多数発売されている中で、私は初めてこの手のイヤホンを聴きましたが、当初想像していたよりもはるかにクオリティが高いですね…もっともっと音がこもってると勝手に思い込んでました。これについては正直ナメていたと反省しています。

 高音域については引っ込み傾向で刺激は少なめです。激しい曲だとドラムのシンバルが何やってるのか分からなくなる程度の解像度ではありますが、そこは値段相応といったところでしょう。

 中音域についてはそこそこクリアになってくれます。ボーカルは演奏に埋もれることなく、ギターの圧もお値段以上の表現をしてくれますね。

 低音については、インナーイヤー型ではありますが割としっかり鳴ってくれます。もちろん激しくスピードが速い曲を捌ける程の解像感は無いですが、デスコアやメタルコアのブレイクダウンでは十分気持ち良くなれますね。

 

※ 本製品にはイヤーパッドが付属しますが、私は本製品に限らずイヤーパッドをつけるとどうにも耳への収まりが悪くなって違和感を覚えるので、イヤーパッドありの試聴は満足にできていません

 

◎まとめ

 本製品は約400円という超低価格でありながらお値段以上の働きをしてくれるものであると感じています。私は価格だけ見て大分ナメていたので、最初に音を聞いた時は結構驚きました。私みたいに400円じゃどうせ全然大したことないよ〜と思ってる方、逆にイヤホンなんざ100均で十二分だろと思ってる方には特に買っていただきたいです。勿論KZ ZSN pro Xクラスの低価格機と比較するとクオリティの差は歴然ですが、複数買って常にバッグに入れておく、ながらイヤホンや寝ホンとして使うなど超低価格機ならではの使い道が結構あるので、その点で買って損はないような気がしますね。牛丼一杯分なので、皆さんもとりあえず買ってみてはどうでしょうか。

 

それではまた

 

優等生は優等生たちの中にいても優等生でいられるか(TINHiFi T2 plus)

 こんにちは。

 今回紹介するのはTINHiFiのT2 plusです。1DDのイヤホンで、Amazon販売価格は6380円程ですが、今回はEasy earphonesから提供頂きました。したがって今回は案件記事になります。

 

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 筐体はシンプルなシルバーでマットな質感です。金属筐体であっても落ち着いた印象でいやらしさを感じないのは個人的には結構好きですね。また、TINHiFiの他製品と比べて形状が変わっており、耳掛け式での着用時にフィットしやすくなっています。私はT3を持っていますが、フィット感や遮音性は向上しているように感じました。音漏れも並程度といってよいでしょう。

 

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 音質面は、全体的にやや中音域寄りのフラットという感じで解像度が高く、見通しの良い音で曲を表現してくれる印象です。紛うことなき「優等生イヤホン」ですね。個人的にはかなり演奏が激しめな曲もしっかりクリアにさばいてくれる点がかなり好印象です。

 高音域については、クリアで見通しはいいですが、刺さりを避けるために突き抜け感は意識して抑えているという印象です。籠っていたり引っ込んでいたりというわけではないですが、ドラムのシンバルが好き!という方には物足りなく感じる気がします。

 本製品はやや中音域にフォーカスしている印象です。激しい演奏に埋もれることなくボーカルがバシッと聴こえ、多少の響き感も相まって中々良い表現力ですね。加えて、上述しましたが、ギターなどの演奏の情報量が多かったり、スピードが早かったりしてもしっかりさばいてくれる点がかなり好印象でしたね。

 低音域は様々な曲で求められる最低限度はクリアしているという印象です。「重さ」を求める方はこの点に不満を覚えるかと思います。デスコアやスラムデスとは合いません。しかしながら、スピード感のある曲でしっかりと支えるように低音を出してくれる様はさすが優等生といったところですね。

 

 付属ケーブルやイヤーピースについては、かなり出来が良く、特段交換が必須という印象はありません(上の写真ではスパイラルドットに交換していますが)。ややこしい交換なしで即戦力になるという点で初心者にもオススメしやすいのではと思います。

 

◎まとめ

 本製品は、極端に重い音楽以外は何でもこなせる優等生です。見た目や付属品の交換が要らないという点において、最近増えている優等生イヤホンの中でもオススメしやすい方なのではと感じました。フラット傾向で優等生なイヤホンという点で強力なライバルとなるのはmoondrop SSRになるかなという感じですが、見通しの良さとスピード感のある曲との相性の良さは本製品がわずかに優っていると感じます。1万円程度で2つ揃うので是非両方買ってみてください。

 

それでは

ポケッ○モンスターVX/CA16(TRN VX、CCA CA16)

こんにちは

 

今回紹介するのはTRN VXとCCA CA16です。

 VXは71ドル、CA16は55ドル程度で購入しました。VXは6BA+1DD、CA16は7BA+1DDとどちらも多ドラのハイブリッド構成で、発売時期もほぼ同時ということで結構話題になりましたね。今回はそんな2つの商品を軽ーく見ていくことにします。

 

 

◎TRN VX(色はグリーン)

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 まず非常な綺麗な筐体が目につきます。メタリックさがありますが、変に色味と質感がギラギラしてないので、いやらしい印象がありません。素直にかっこいいと思えるデザインでした。公式の商品画像ではあまりこの質感が伝わらないように感じましたね。

 遮音性や音漏れは並程度で、外で使っても特に不便はないと思います。

 

 音は全体的にスッキリ系でキレが良く、中音域〜高音域の表現が上手いという印象です。また、周囲の評判通り多ドラらしからぬ音の繋がりの良さで、ごちゃつきがない点も印象的です。

 高音域は曲によっては結構刺激的に感じるほど突き抜けて鳴りますが、解像度が中々良いおかげかそれほど不快な感じはしません。私は刺さりがかなり苦手なタイプなので、全然気にならない方も多いとは思います。ドラムのシンバルがはっきり聴き取れるのは好印象。

 中音域について、ボーカルは激しい演奏の曲でも凹まずに鳴ってくれます。また、音の輪郭がはっきりしていて、キレがかなり良いので、バンドサウンドとの相性は抜群といってよいでしょう。

 低音域は量感については比較的控えめですが、タイトに沈み込む印象で、これもまたキレが良いのでスピード感がある曲を聴きたくなります。

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 繰り返しになりますが全体的にキレがあり、スピード系に強いです。メタルの中ならメロディックスピードメタルに合いますね。総合力はかなり高く、クセもないのでかなりオススメできます。

 一点だけダメな点を挙げるとすれば、付属のイヤピがかなり音をダメにしているというところくらいですかね…付属ケーブルより先にイヤピを交換することを強くオススメします。必須といってもよいでしょう。

 

◎CCA CA16

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 筐体のデザインはVXに比べれば地味かもしれません。公式の商品写真を見たときは「見た目は捨てて中身にコストを集中させたのかな」みたいに思ってましたが、いざ実物を手にしてみると中々高級感を感じることができるブラックで、見た目のチープさは感じませんでした。(正直CCAのロゴはもう少しカッコよくならねぇかな…とは思いますが)

 筐体が耳にフィットする形状ということもあり、装着感は中々良いですね。音漏れも並レベルです。

 

 音は全体的に低域中心で、量感と沈み込みが抜群でインパクトのある低域を唸らせつつ、中高域はかっちりと必要十分レベルを提供する印象です。また、一般的な多ドラの特徴である、音の濃さを味わえ、かつキレも捨ててない点もCA16の強みですね。

 高域は控えめに鳴ります。しかしながら比較的解像度や締まり具合自体は高く、カッチリとした印象を受けますね。高音の刺激が好きな方は物足りないでしょう。

 中音域については、ボーカルの凹み自体はない印象ですが、曲によっては後述の低音との関係で少し引っ込んで聴こえるかもしれません。ギターの歪みや圧の表現は抜群に上手で、メタル好きにはたまらないです。

 低音域は1番の強みポイントで、量感、沈み込み、及び情報量が抜群に良いです。それでいてタイトさ、キレの点も捨てておらず、テンポの速い曲であっても音が被ってモゴモゴすることが少ないです。低音が多めなイヤホンはよくウォーム系と形容されることが多い気がしますが、CA16はウォーム系とは別物といえるでしょう。

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 低音が強みで、重さとスピード両面で押していく事ができるCA16は、メタルの中ならデスコアとの相性が抜群でしょう。デスコア好きの筆者はCA16に1万円以下中華イヤホンの「答え」を見出した程に気に入りました。私は普段empire earsのbravadoを愛用してますが、音の傾向的には結構似ており、「廉価版bravado」といっても過言でないかもしれません(過言かもしれません)。

 イヤピとケーブルの交換はかなり推奨です。特に付属のケーブルはCA16の力を引き出すにはかなり頼りないので優先的に交換した方がよいです。

 

 

◎まとめ

 ここまで軽くTRN VXとCCA CA16の紹介をしました。クセがなく万人ウケするのは間違いなくVXで、他人へのオススメ度としてはVXが勝りますが、個人的な好みとしてはCA16の大勝利です。両者は総合力・総合点では互角なものの、パラメーターの配分がだいぶ違う対のキャラクターと考えることができるかなぁと思いました。(カイオーガグラードン的な)

 どちらも素のレベルが高いので、一方のみを入手しても満足度は高いと思いますが、聴き比べという遊び方がかなり楽しい製品なので、お金に余裕があればどちらも買ってみてください。

 

ではまた

 

SSR確定単発ガチャ(moondrop SSR)

お久しぶりです(毎回言っている)。


今回はmoondropのSSR(Super Spaceship Reference)の紹介。

HiFiGoで4000円程度で購入しました。本製品は発売直後にケーブルの不具合?が原因で発売中止となりましたが、私は中止前に入手したので初期ロットという扱いになると思います。


◎見た目・装着感

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 まずパッケージのキャラが可愛い。特に鎖骨の美しさはまさしくSSR級です。これだけでも手に入れる価値はあります。

筐体の方は商品写真で想像していたよりも小さく、マット感がありました。落ち着いていて主張しないデザインは外でも使いやすいですね。


 装着感及び遮音性については並レベルで、外でも特に不満は感じない程度でした。


 ビルドクオリティについては、フィルターが両側ともかなり雑に付いていた点や、比較的短期間の使用にもかかわらずケーブルが茶色く変色してしまう点(下の写真だとわかりづらいかもですが)など、お世辞にも良いものとは言えませんでした。この辺りは販売再開で改善するかもしれませんが、少なくとも私が手にしたものは「中華低価格帯」の域を出ないものでした。

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◎音質

 全体的に若干ドンシャリに近いフラット傾向で解像度が高く、キレも中々良い一方で粗さが無いという、不満に思う点が見当たらないような優等生サウンドです。個人的にはこの価格帯の中では環境破壊レベルなんじゃないかと思うくらいには好きですね。


 高音域は丸さを感じさせず明瞭に鳴りつつも、刺さるまではいかないラインで、解像度も中々高く、ドラムのシンバルなどは聴いててかなり気持ちいいです。

 中音域については良くも悪くも淡々と鳴らす印象です。ギターの歪みや圧、ボーカルの艶などは強調されることなく、曲のキャラクター傾向をそのまま鳴らじてるように感じました

 低音域はそこまで強調されているという訳ではないですが、曲のキャラを崩すことがないレベルの量感は確保できています。デスコア大好きマンとしてはブレイクダウンなどで低音がスカっていると萎えるのですが、そこまで大きな不満を感じることはなかったです(ただやっぱりデスコアは低音ゴリゴリのイヤホンで聴きたい)。


 リケーブルについては、元がクセのない音質ということもあり、その効果が分かりやすいように思えます。色々試したい気持ちはありますが、付属のケーブルで何ら不満がないため、未だに試さずにいます…相性の良いケーブルがあったら追記します(と言って追記したことはない)。

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☆moondrop spaceshipとの比較

 本製品はmoondrop spaceship(以下無印)のアップグレード版という位置づけらしいですが、無印と比較すると、①装着感の向上、② 音の粗さの減少③リケーブルが可能になったという3点が大きく目立ちます。

 ①については、耳掛け式での装着が前提となったことで純粋に装着感が向上し、タッチノイズも抑えることができるようになりました。無印と耳掛け式で装着はできますが、やはり形状的にしっくりこないところはあったので、この点の改善は嬉しいですね。

 ②について、無印もかなりのクセのない優等生サウンドで、私も過去記事においてベタ褒めをしているのですが、聴き比べてみると本製品は無印の音の傾向を承継しつつも、全体的な音の粗さを取り除いているように感じました。人によっては無印と比べて無味になったなと感じる方もいると思いますが、私はアップグレード版として大成功している音だと思いますね。

 ③について、無印はリケーブル不可でしたが、本製品はリケーブルによって自分好みの味付けができるという点で楽しさが増しましたね。といっても上記の通りデフォルトで不満がないので模索はしてないのですが…


◎まとめ

 本製品は低価格帯にあるまじき優等生サウンドで、音質面でいえばとにかく買えとしか言いようがないレベルでオススメできます。しかしながら、ビルドクオリティ面では甘さが目立ち、看過することができないレベルであると感じています。発売再開後はどうなるかわかりませんが、この辺りが改善されていたら良いんですけどね…

 とりあえず、ソシャゲで推しのSSRに課金するついでに+4000円でこちらのSSRも入手しちゃってくださいな。

 

ではまた